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ISBN4-88978-015-7 |
下瀬 直子著 |
定価 (本体1,600円+税) |
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なつかしの宝塚 |
すみれの花の咲いていたころ |
最近宝塚にときめかなくなってしまったのはなぜだろう。
昔の宝塚はもっと輝いていたのに・・・
長い歴史を誇ってきた東京のSKDが消え去り、あやめ池を本拠地とするOSKも、その活動の幅を、ぐっと縮小しようとしている。 そんななかで、宝塚はどんな景気にも波にものみ込まれることもなく、むしろ反対にどんどん繁栄の道を歩いているかに見える。
しかし、ここで立ち止まって“待てよ!”とその歴史を振り返って考え直さなければならない時期にきているのではなかろうか。
本拠地宝塚の地では、外見も大きく様変わりをしてしまった。
花の道をはじめとして周辺の激変ぶりには、いろいろな思いが交差して、言葉もない。
大劇場が新しく美しくなったことは仕方がなく、かえって喜ばしいことといえよう。
しかし、震災で大被害にあったとはいえ、あの独特の雰囲気につつまれた宝塚の駅から大劇場への花の道、そしてその花の道にそってのんびりと存在していた店々の姿が、現在のようになってしまったことを、双手を挙げて喜んでいるファンが、どれほどいようか。
二十一世紀、すべてが進化したとしても、なかには進化しなくていいものもあってもよいのではないか。 同じような思いのなかで、いまだに宝塚から離れられずに、しかしなお、心の中では納得のいかないものを抱えているファンも多いのではなかろうか。
本書は、多くの宝塚ファンのみなさんといっしょに、よりよい宝塚を育てていくために書かれたものである。 |
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