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ISBN978-4-88978-142-7

荊木 美行著

A5判 250頁
定価(本体2800円+税)

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『日本書紀』撰上1300年を記念した企画。日本を代表する古典がいつ誰の手によって作られたのかを解明しつつ、その内容を解説する。

『日本書紀』に学ぶ

 『日本書紀』は『古事記』とともに、日本を代表する古典である。養老4年(720)に舎人親王が時の元正天皇に献上したことが記録に残る。だから、令和2年(2020)は同書が完成したから、ちょうど1300年の節目の年である。本書は、これを記念した企画で、古代史研究者の第一線で活躍する著者が『日本書紀』の魅力に迫る。本書は、総論・各論・附篇から構成されるが、総論では、『日本書紀』はいつ誰がなんの目的で編纂したのかを考え、併せて、消えた「系図一巻」と「別巻」の謎を取り上げる。また、各論では、『日本書紀』の内容を平易に解説し、古代史料としての『日本書紀』の価値をのべる。附篇は、関連論文と資料から成るが、巻末の『日本書紀』テキストと注釈書のリストは、初学者にも有益である。『日本書紀』を読むひとは多いが、それがどんな書物であるかを知らないまま利用しているひとが少なくない。本書を繙くことによって、『日本書紀』とはなにかという基本的な知識が得られるであろう。

主な目次

第T篇 総 論
第一章 『日本書紀』の成立
第二章 帝王系図と古代王権―『日本紀』の「系図一巻」をめぐって―
第三章 『日本書紀』の元史料―大草香皇子事件をめぐって―
〔附論〕「別巻」とはなにか
第U篇 各 論
第一章 神代巻から皇代記へ
一、スサノヲノミコト
二、神武天皇(神日本磐余彦命)
第二章 王統譜を読む
一、ヤマトタケルノミコ
二、応神天皇
三、仁徳天皇
四、磐之媛・八田皇女
五、履中天皇・反正天皇
六、允恭天皇・安康天皇
七、雄略天皇
八、清寧天皇
九、顕宗天皇・仁賢天皇
十、武烈天皇
十一、継体天皇
十二、安閑天皇・宣化天皇
十三、欽明天皇・敏達天皇
十四、用明天皇・崇峻天皇
十五、聖徳太子
〔附論〕聖徳太子墓と磯長叡福寺
十六、蘇我入鹿と中大兄皇子
十七、壬申の乱と天武天皇

附 篇
第一章 四道将軍伝承の虚と実
はじめに―四道将軍伝承とは―
一、大彦命・武渟川別の派遣について
二、丹波道主命の系譜
三、「丹波道主命」「吉備津彦」への疑問
四、ヤマト政権と丹波
五、吉備派遣について
おわりに
第二章 ヤマト政権の地方支配―屯倉に関する研究動向―
第三章 『日本書紀』と難波宮
第四章 『日本書紀』のテキストと注釈書―明治以降を中心に―